• 黒蜜

第8回 【抗躁薬:抗精神病薬】 ネット心理教育 双極症

最終更新: 1月22日




こんばんは。今回も心理教育キャスを聞いてくださってありがとうございます! 「ネット心理教育」の布団ちゃんです。そして、お手伝いしている黒蜜です。


今回は、2020年2月23日 21時からお届けいたしました、ネット心理教育 第8回「抗躁薬:抗精神病薬」についての記事です。



新しく来た方は「心理教育って何?」と思うかもしれません。 そこでまず「抗躁薬:抗精神病薬」の話に入る前に「心理教育について」の話をしました。



目次

  1. 心理教育とは

  2. 私が飲んでいる薬って?

  3. 非定型抗精神病薬と定形抗精神病薬

  4. 抗精神病薬の副作用

  5. 非定型抗精神病薬処方時のモニタリング例

  6. 双極症の薬物治療の新しい流れ

  7. 最後に




心理教育とは




風邪などのすぐ治る病気と違い、精神疾患は長い期間取り組まなくてはならない病気です。



双極症では、病気の予兆を知り、本当にひどくなる前にその都度的確な対応をすることが大切です。 そのためには病気や治療の知識が必要になってくるということで、心理教育が重要になってきます。



つまり自分が主体となって病気や治療に取り組むことなのです。



これを読んでいる方の中で心理教育を受けたことがある方は居ますか?



双極症に効果があるということは分かっているのですが、残念ながら日本ではまだあまり普及していない「心理教育」を、ネットで! というのが、この「ネット心理教育」です。





私が飲んでいる薬って?


それでは、今日の内容に入っていきましょう。 そもそも自分が飲んでいる薬が、どういう分類の薬なのか分からないという視聴者さまからの困惑の声が届きましたので、こちらのスライドを見てみてください。




双極症に使われる代表的な薬を分類してあります。



スライドの下に小さな字で書かれているSSRIは双極症には使わないと前回のセッションで紹介しましたが、うつのひどいときやパニック症、強迫症を併発している方には気分安定薬などと併用して使うことがあります。




非定型抗精神病薬と定型抗精神病薬


抗精神病薬について振り返ります。





1952年に発見されたコントミンから始まり、抗精神病薬にはたくさんの種類があります。 そのなかでもリスパダール以降の比較的新しい抗精神病薬を、「定型抗精神病薬」と言います。これは、古いタイプの「定型抗精神病薬」よりも錐体外路系障害と呼ばれる副作用をなるべく少なくしたものです。



錐体外路系障害とは、筋肉の動きがぎこちなくなる症状が現れるものです。例えば、手が震えたり(アカシジア)、口が勝手にもぐもぐ・くちゃくちゃいったり、目が勝手にを向いたり(ジスキネジア)、首が傾いたり(ジストニア)といった症状がみられます。



そういった副作用をなるべく少なくしようということで開発された、新しい方の「定型抗精神病薬」にまったく副作用がないかというと、そうでもありません。



スライドの左に書かれているように、「非定型抗精神病薬」には1.体重増加、2.代謝異常、3.高プロラクチン血症といった副作用があります。 代謝異常としては糖尿病などが挙げられます。体重増加の副作用と重なり、糖尿病にならないためのポイントを後ほどご紹介します。



また高プロラクチン血症では、男女関係なく乳房肥大、乳汁分泌が現れることもあります。 プロラクチンの値が高いという状態は、女性が妊娠して赤ちゃんに乳汁を与える状態になっているということです。妊娠した状態と身体が認識するため、女性の場合、不妊に繋がります。

男女ともに性欲が下がり、男性の場合インポテンスになることもあります。


こういった症状がみられたら、プロラクチン値の血中濃度を測ってみることが重要です。




抗精神病薬の副作用

働き方の違う非定型抗精神病薬3種類(エビリファイ、セロクエル、リスパダール)と、定形抗精神病薬(コントミン)の副作用を表にしました。




この表で注意してほしいのは副作用には個人差があるのと、服薬量による違いがあるということです。



個人差とは、例えば一般的に起こりやすいと言われている副作用が自分に起こるとは限らないし、その逆もあります。 また服薬量では、同じセロクエルでも25mgで効く方も居れば、600mg飲んでいる方も居ます。その比較をすると、多い量飲んでいるほうが副作用が出やすいと言えます。



抗精神病薬といっても副作用に色々な違いがあるんですね。




非定型抗精神病薬処方時のモニタリング例


副作用がまったくない薬はありません。副作用に注意しながら服薬を続けていくことが大切です。



例えば、副作用で糖尿病などの代謝異常が起こるリスクについて書きましたが、それを防止するためには以下のスライドのようなスケジュールで、病院と当事者双方が確認し続けることが重要です。





当事者の方が多く悩んでいる体重増加ですが、様々な薬で生じることがありますし、人によっても起こったり起こらなかったりします。



そのため、体重の増加を自分自身で早めに察知し、主治医と対策を取るということがとても重要です。


ポイントは ー体重は出来るだけ毎日測る(毎日測るのが大変な方は通院日だけでも) ーお薬手帳に記入する ー3キロ増えたら、医師に具体的な数値(何ヶ月で何キロ太ったのか)を報告する



双極症の薬物治療の新しい流れ



双極症というとまずは何よりも「気分安定薬」というイメージが強いと思いますが、最近ではエビリファイなどの非定型抗精神病薬だけで双極症の波を管理するという方法が出てきています。



さらに、エビリファイを注射薬でという流れもあります。


エビリファイの注射を打つと4週間持つので、通院時に注射するだけで服薬の必要がなくなります。 そうすると隠れて仕事中に薬を飲んだりする必要がなくなり、飲み忘れもありません。


(エビリファイの注射はお尻や肩に打ちますが、お尻に打つのが恥ずかしいという方でも、お尻の上のほうを少し出すだけだから大丈夫です!)


また痛みに関しても、一般的な筋肉注射より痛みは少ないそうです。



今年中には、体重増加が少ないと言われているラツーダや、現在は統合失調症に適応されているレキサルティも、双極症に適応範囲が広がります。



色々な薬の選択肢が増えてきていますね。




最後に

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。


今回はいかがでしたでしょうか?

分かりにくかったこと、もっと知りたいこと、改善点など、ご意見・ご感想をアンケートでお待ちしております。



【ご案内】2021年1月22日更新

  1. 2021年現在、毎週のライブ配信は終了しましたが、2週間に1回程度の動画更新をしています。引き続き、チャンネル登録お願いします。

  2. すごくたま~に特別編として日曜日21時からのライブ配信もするので、最新情報はTwitterでご確認ください。

  3. 2021年現在、グループワークである「ゼミ」は、第1~3週の木曜日14時からに変更になりました。最新情報はTwitterでご確認ください。

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