• 黒蜜

第10回【気分安定薬の血中濃度】ネット心理教育 双極症

最終更新: 1月22日




こんばんは。いつもネット心理教育のツイキャスを聞いてくださってありがとうございます。「ネット心理教育」の布団ちゃんです。

そして、お手伝いしている黒蜜です。

今回は、気分安定薬の血中濃度を測る理由についての説明です。




気分安定薬の血中濃度を測定する意義

・予防薬として、気分安定薬は効果が見極めにくい 予防薬とは、何かが起こるのを未然に防ぐ薬です。 具体的に説明すると、双極症の「気分安定薬」の場合、上がったり下がったりするのを予防する薬です。 効かない場合には気分がぶれるので、何も起こらなければ「効いている」ということです。 「気分のぶれがないか」を後から振り返ってみると効果の有無が分かりやすいですが、「いま現在効いているか」という視点に立つと見極めにくく、分かりづらいです。


・有効域と中毒域が近い場合がある 有効域と中毒域が近いというのは、効果が現れる量と副作用が現れる量が近いということです。 リーマスでは「有効域」「中毒域」の間が狭く、うまく調整しないと副作用が出たり、量が少ないと効かなかったりします。


・人によって同じ服薬量でも血中濃度が異なる場合がある 例えば思想くんが100mgの薬を飲んだとき70の力を発揮することもあれば、布団ちゃんが同じ100mgの薬を飲んだとき30の力しか効果が出ないこともあるのです。(数字はイメージです。)


・同じ人が同じ服薬量を飲んでも、血中濃度が変動することがある。 思想くんが100mgの薬を飲んで70の力が効果として現れていたのに、別の条件で測ったら30に減っていた。別のときに80まで上がることもある、そんなイメージです。

どんなときに変わるかというと、1.一緒に飲んでいる薬が変わったときや、2.季節3.生活によって変動が起きます。

リーマス

リーマスは腎臓から排泄される薬です。 有効域は 0.4~1.0mEq/Lで、この 0.6mEq/L の有効域と中毒域の差は近いと言えます。


0.4~というのは、リーマスを飲む量が少ない低い量でも効く人の値です。

では、この値のなかであれば副作用(中毒)が出ないのでしょうか? 窓師の場合は0.8~0.9で効果が現れる「有効域」で、0.9を超えると副作用が現れる「中毒域」に入ります。 「有効域」の 0.4~1.0mEq/Lというのは一般的なものであって、0.9でも窓師のように副作用が出たり、1.1でも副作用が出ない場合もあります。


同じ薬でも効く人が居るのと効かない人が居るように、薬というのは複雑ですね。

では、「中毒域」に入るとどうなるのでしょう? 血中濃度が「中毒域」に入ると、副作用がでます。リーマスの副作用には、手の震えや頻尿、口の渇きや下痢、嘔吐などが起こる可能性があります。


有効域であれば副作用が出ないのでしょうか?

有効域であっても副作用はあり、振戦・口渇などが現れることもあります。 窓師は「映画を一本観る間にお手洗いに行かない」というひとつの目安を持っているそうです。


自分自身の「困った副作用の基準」を持っておくことは大事ですね。


リーマスは「食塩」と同じ塩(えん)なので、水分の影響を受けます。 ですので、季節によって汗をかいて体の中の水分の量が変わるときに血中濃度が変動します。同じ理由でサウナも要注意です。また生活面では他にも食塩の摂取量によって変動が起こります。


一緒に飲む薬の影響としては、ロキソニンが挙げられます。「ロキソニンとリーマスを一緒に飲んではいけない」というふうに聞いたことがある方もいるかも知れません。

でも実際には「禁忌」ではなく「併用注意」であって、問題が生じる場合もあるので気を付けることを指しています。


リーマスを飲んでいる量や、ロキソニンの飲み方などによって変わってくるので「自分の場合一緒に飲んでも大丈夫か」と薬剤師に聞いてみてください。

デパケン・テグレトール・ラミクタール

リーマス以外の3つの気分安定薬:デパケン、テグレトール、ラミクタールは肝臓で分解されるのが特徴です。


デパケンとラミクタールは、肝臓のなかで同じ仕組みで分解されるので、ラミクタールとデパケンを併用するときは薬の量の調整が必要です。


デパケンを飲むと、ラミクタールの血中濃度は上がります。そして、テグレトールを飲むと、ラミクタールの血中濃度は下がります。


ではこの3つは血中濃度を測らなければいけないのでしょうか?

この3つの薬に関しては、有効域中毒域が比較的離れているので、血中濃度を測ることはあまりないと言えます。

有効域と中毒域が離れていることに加え、ラミクタールの場合、副作用としてはアレルギー的な反応の副作用があります。 アレルギーの場合、血中濃度が高くなると生じるものではなく、少ない量でも反応してしまうという特徴があります。 なので、血中濃度が中毒域に達しているかを検査することが少ないです。


この3つの気分安定薬ではあまり血中濃度を測ることはあまりないですが、デパケンの血中濃度を測ってもらったことがある方もいるかもしれません。 デパケンの場合、副作用が出ないように注意するというよりは、飲んだ薬があまり体の中に入っていかない人も居るので、血中濃度を測ることもあります。

最後に

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。 今回のネット心理教育はいかがでしたでしょうか?

きっと難しいと感じた方が多いと思います。



【ご案内】2021年1月22日更新

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